はじめに
雑貨バイヤーにとって、トレンドを的確に捉えた仕入れは売上を左右する重要な業務です。しかし、毎年変化する流行色やデザイン、世代ごとに異なる消費行動、さらにSNSの影響力など、考慮すべき要素は年々複雑化しています。
本記事では、2025年の雑貨仕入れにおいて実際に活用できるトレンドチェックリストを7つの観点から整理しました。商品選定時に確認すべきトレンド要素、ターゲット層別の購買特性、信頼できる情報源、そして最終的な仕入れ判断の基準まで、現場で即座に役立つ内容をお届けします。
1. トレンドカラーから商品企画の方向性を定める
2025年注目のカラートレンド
色は商品の第一印象を決定づける重要な要素です。2025年の流行色として、日本流行色協会が選定した「ホライゾングリーン」が注目されています。視野が広がるような開放感を感じさせるこの色は、インテリア雑貨から服飾小物まで幅広い商品に適用できる可能性があります。
また、Pinterestでは独自に5色のトレンドカラーを発表しており、チェリーレッド、バターイエロー、オーライディゴ、ディルグリーン、アルペンオーツといった色が人気上昇中とされています。これらのカラーは、ワードローブから壁の色、ネイル、カクテルまで、あらゆるライフスタイル分野でトレンドの波を生み出す可能性を秘めています。
商品企画での活用方法
流行色を取り入れる際は、単色使いだけでなく、複数のトレンドカラーを組み合わせた配色提案も効果的です。季節のカラーパレットとして商品ラインナップに反映させることで、店頭での統一感が生まれ、顧客の購買意欲を刺激することが期待できます。
2. 素材・機能性で差別化を図る
サステナブル素材への関心の高まり
環境意識の高まりとともに、天然素材や再生素材を使用した商品への注目度が上がっています。商品選定時には、素材の由来やストーリーを明確に説明できるアイテムを優先することで、消費者の共感を得やすくなります。
機能性が購買動機を強化する
撥水・抗菌・折りたたみ可能といった実用的な機能は、商品の付加価値を高めます。特に、2in1機能やスマホ連携など、複数の用途に対応できる商品は、購買意欲を刺激する要素として機能します。多用途性とストーリー性を兼ね備えたアイテムは、SNSでの拡散にもつながりやすい傾向があります。
3. デザイン・キャラクターで顧客の心をつかむ
2025年下期の注目モチーフ
2025年下期は「ウサギ×花」をモチーフにしたキャラクター「ウサハナ」や、韓流ファッション系の森ガール風デザインが話題になっているとされています。こうしたキャラクターやデザインは、特定の年齢層やコミュニティで人気が高まる傾向にあります。
ミニチャームとキーリング型コスメの人気
ガチャガチャ文化の影響で、バッグやスマホにミニチャームを付ける人が増えています。キャラクターグッズやぬいぐるみ、本物そっくりのミニチャームは、SNS映えする要素も持ち合わせており、若年層を中心に支持を集めています。また、キーリング型コスメなど、実用性とデザイン性を両立したアイテムも注目されています。
4. SNS映え・話題性を仕入れ基準に組み込む
InstagramやTikTokでの拡散力を見極める
若年層の間では、InstagramやTikTokで拡散されやすい商品が購買対象として選ばれる傾向が強まっています。画像映えするフォトジェニックなデザインや、ユニークなコンセプトを持つ商品は、投稿されることで自然と認知度が高まります。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)を促す仕掛け
商品自体がSNSで話題になる要素を持っているか、購入者が自発的に投稿したくなる魅力があるかを判断基準に加えることで、広告費をかけずとも認知拡大が期待できます。仕入れ段階で「これは投稿したくなるか」という視点を持つことが重要です。
5. 季節感・イベントに合わせた商品選定
季節商材の需要期間を見極める
商品が春夏秋冬それぞれのシーズンや、花見、夏祭り、ハロウィン、クリスマスなどのイベントに適合しているかを確認することは基本です。雑貨EXPOでは「クリスマス雑貨」や「レイングッズ」といった季節アイテムの出展が目立っており、季節性の高い商品は計画的な仕入れが求められます。
通年商品と季節商品のバランス
在庫リスクを抑えるためには、通年で販売できる定番商品と、短期間で回転させる季節商品のバランスを考慮する必要があります。季節商材は需要期間が限られるため、ピーク時期を逃さない発注タイミングが成否を分けます。
6. ターゲット層別の消費行動を理解する
Z世代:体験重視とメリハリ消費
2000年代生まれのZ世代は、購入前にWebで情報収集し、自ら試してからSNSで共有したいという欲求が強い層です。機能性やトレンド性が高い商品であることを明確に訴求し、ユーザー投稿を促せる点を重視することが効果的です。
また、Z世代は常に低価格・高コスパを求めつつも、自分の好みに合えば積極的にお金を使う「メリハリ消費」が特徴です。価格だけでなく、商品が持つストーリーや共感性も購買判断に影響を与えます。
ミレニアル世代:品質とコト消費
1980~90年代生まれのミレニアル世代は、デジタルネイティブでありながら、品質やブランドに対するこだわりが強い層です。「モノよりコト」に価値を置く傾向があり、家族や趣味の時間を充実させる商品に関心が高いとされています。
購入前には口コミや評価を重視し、失敗しないよう情報収集を徹底する傾向があるため、商品説明の丁寧さやレビューの充実が購買につながります。
ファミリー層:安心・安全性と実用性
家族向け商品では、安心・安全性が最優先されます。子ども向け雑貨は教育的要素や知育性、使いやすさ、耐久性を重視する必要があります。親世代に対しては、デザイン性と実用性のバランス、子育てをサポートする機能(収納性、手入れの簡便さなど)に着目することが求められます。
7. 信頼できる情報源と仕入れ先の確保
展示会・見本市で最新トレンドをキャッチ
国内外の大型見本市は、最新トレンドを一度に把握できる貴重な機会です。日本最大のギフト&生活雑貨見本市「東京インターナショナル・ギフト・ショー」は、パーソナルギフトと生活雑貨が集まる場として知られています。
東京ビッグサイトで開催される「雑貨EXPO 夏」では、ギフト雑貨・キャラクター雑貨・インテリア雑貨など幅広い生活雑貨が一堂に会します。また、メッセフランクフルト主催の「インテリアライフスタイル東京」は、衣・食・住にかかわるインテリア&ライフスタイル商材が集まる注目展示会です。
オンライン仕入れサイト・メディアの活用
NETSEAやSuperDeliveryなどの卸サイトでは、日々トレンド情報が更新されています。NETSEA編集部は「何が売れる?どこで仕入れる?」に答える仕入れノウハウやトレンド予測を発信しており、仕入れプラットフォーム内で注目商材を調べることができます。
SuperDeliveryのメディアでは、東京ギフトショーなど展示会で得た最新アイテムや人気商品がレポートされており、仕入れアイデアの参考になります。
SNS・プラットフォームからトレンドを読む
InstagramやPinterest、TikTokも重要な情報源です。Pinterestはユーザー行動から未来のトレンドを予測する「Pinterest 2025 Palette」で人気のカラーを発表しており、特定カラーやデザインの需要増減を把握できます。
TikTokでは「トレンド大賞」などで上半期の注目コンテンツが公開されており、若年層の興味関心を把握できます。ハッシュタグや投稿の話題動向から、売れそうなアイテムのヒントを得ることが可能です。
仕入れ判断時の最終チェック項目
価格帯・想定利益の検証
仕入れ価格と売価を想定し、ターゲット客層に合わせた適正価格かを確認します。競合商品と比較して利益率が確保できるかも検討する必要があります。
最小ロット・在庫リスクの管理
メーカーや卸の最小発注ロットを確認し、過剰在庫にならない発注量を設定することが重要です。在庫の保管コストや長期在庫リスク、在庫劣化(食品雑貨の場合)も考慮します。
輸入コスト・納期の精査
海外仕入れの場合は、為替や輸送コスト、輸入規制・関税も含めたトータルコストを精査し、納期リスクを管理する必要があります。
ブランド力・信頼性の確認
仕入先やメーカーの信頼性(品質管理体制、取引実績、サポート体制など)を確認し、不良返品リスクを抑えることが長期的な取引関係の構築につながります。
まとめ
2025年の雑貨仕入れでは、トレンドカラーやデザインといった表層的な要素だけでなく、ターゲット層の消費行動やSNSでの拡散力、素材の持つストーリー性まで、多角的な視点が求められます。
商品選定時には、流行色や機能性、季節感を確認し、Z世代やミレニアル世代といったターゲット層の特性を理解した上で、信頼できる展示会やオンライン仕入れサイト、SNSから情報を収集することが重要です。最終的な仕入れ判断では、価格帯・利益率、最小ロット、在庫リスク、輸入コスト、ブランド信頼性を総合的に評価することで、売れる商品を適切なタイミングで確保できます。
本記事で紹介したチェックリストを活用し、2025年の雑貨仕入れを成功に導いてください。
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